今回は、長年にわたり技術専門官を務められてきた恒松隆太郎先生の退職が重なったこともあり、元施設長の宮本俊和先生をはじめとした教官、非常勤の先生方や、遠くは鹿児島、沖縄からかけつけた同窓生、そして現役の研修生まで、50名の方々にご参加頂けました。
総会では今後の企画案などを説明したのち、恒松先生に特別講演を行なって頂きました。
講演は、恒松先生の追求されてきた、「呼吸器内科と鍼」という題目でした。
恒松先生は幼い頃から気管支喘息に悩まれてきた中で、肩甲間部の張りがいつも気になっていたそうです。
なぜここが張るのか? それが、鍼灸マッサージの道に入ってから見えてきて、
また、そこに鍼を打つことで、なぜか呼吸が楽になる、そんなことをご自身の身体で実体験してきたそうです。
筑波大学理療科教員施設に入り、当時の中野秀樹施設長との出会いから、筑波大学の呼吸器内科に臨床研究補助として加わることとなったそうで、そこから呼吸器内科と鍼灸界での喘息に対する見解の違いを痛感したそうです。
そして、現在では、喘息は気道の炎症による気道過敏性の亢進という見解が一般的となり、治療も吸入ステロイド薬の普及により重症患者が減少、また、エビデンス上は鍼灸は喘息の治療としては推奨されないという見解がなされたとのことです。
ただし、鍼は喘息症状を改善せずとも、呼吸困難感の改善を目標とすることはできると説明されました。
このことは、恒松先生の実体験より出てきた事実だと思います。
特別講演につづき、懇親会を開催しました。
参加者がみな終始和やかに歓談され、元施設長の宮本俊和先生をはじめとして恒松先生の旧知の先生方が祝辞を述べられ、恒松先生も大変喜ばれていました。
今後、このような企画も行なっていきたいと考えております。
同窓生の皆様も今後ご参加頂けましたら幸いです。